科目別の難易度


宅建試験の試験範囲は、土地・建物、権利関係、法令上の制限、税、需給、価格の評定、宅建業法の計7分野です。7つの中には、難易度の高い科目もあれば低い科目もあります。

試験範囲の分野について

土地・建物の難易度

土地の形質・地積・地目や、建物の形質・構造・種別など、宅建試験の試験科目の中では技術的な側面の強い科目となっています。
なので、不動産業界の経験者にとっては、比較的得点しやすい科目と言えるでしょう。

ただし、全50問中2問と出題数は少なく、また出題される内容も、土地ならば安全性、建物ならば耐震性といった具合に、ある程度限定されますので、きちんと学習すれば、不動産業界の未経験者でも十分に得点することが可能です。

権利関係の難易度

「権利関係」科目は、宅建試験の試験科目の中でもっとも難易度の高い科目です。この科目を難しくしている要因は、おおきく2つあります。ひとつは、土地・建物についての権利や権利の変動に関する法令について問われるのですが、単なる条文の暗記では対応できない点です。

「権利関係」科目は、暗記よりも理解が求められる科目で、この傾向は年々顕著になっています。
要因のもうひとつは、学習範囲が広い点です。「権利関係」科目は、膨大な条文数からなる民法がベースとなっていますが、それに加えて、借地借家法、区分所有法、不動産登記法といった各種法律からも出題されます。
言うなれば、”広く深い”知識を問われるのが、「権利関係」科目なのです。

法令上の制限の難易度

都市計画法、建築基準法、国土利用計画法、農地法、土地区画整理法、宅地造成等規制法など、さまざまな法律における「法令上の制限」についての知識が問われる科目です。

出題範囲こそ広いのですが、求められる知識はそれほど深いものではありません。
たとえば、建築基準法を取って見ても、実際に家を建てるための技術的な知識ではなく、あくまでも商品として説明できる程度の知識が求められるに過ぎません。
なので、同じく出題範囲の広い「権利関係」と比べると、その難易度はだいぶ低いと言っても良いでしょう。

税の難易度

宅地や建物を取得・保有・売却した際には、さまざまな税金が発生します。
たとえば、不動産所得税、登録免許税、固定資産税、都市計画税といったものがあります。
こうした不動産を取り巻く税金に関する知識が問われるのが、「税」科目です。税理士の試験ではありませんので、宅建試験ではそれほど深く突っ込んだ問題が出題されるわけではありません。

ただし、不動産譲渡所得税に関しては例年、難易度の高い問題が出題される傾向にあるので、注意が必要です。

需給の難易度

「需給」科目の主な出題分野は、住宅金融公庫法、不当景品類及び不当表示防止法、そして不動産に関する統計の3つとなっています。
このうち、住宅金融公庫法と不当景品類及び不当表示防止法に関しては、難易度はそう高くはないのですが、最後の不動産に関する統計はクセモノです。

住宅着工棟数や白書などの、細かな統計数値に関する問題が出題され、このことが「需給」科目の難易度を高める原因となっています。

価格の評定の難易度

「価格の評定」、すなわち宅地や建物の価格を評価する方法に関する知識が問われる科目です。

価格の鑑定・評価については、不動産鑑定士という別の資格があるので、宅建試験ではそれほど深い知識が問われるわけではありません。
また全50問中、出題数はわずか1問ですので、受験対策上も、あまり力を入れる必要はないでしょう。

宅建業法の難易度

「価格の評定」科目は全50問中1問の出題でしたが、それとは対照的に「宅建業法」科目の出題数は全50問中20問、実に宅建試験の試験問題の約4割を占めます。
重要度の高い「宅建業法」科目ではありますが、難易度に関しては、実はそれほど高くありません。「権利関係」科目や「法令上の制限」科目のように、学習範囲が複数の法律にまたがることなく、宅建業法ひとつで済む点。

そしてその中でも、頻出分野が限定される点が、「宅建業法」科目の学習を容易なものにしています。宅建試験に合格するためには、この「宅建業法」科目でどれだけ得点を稼げるかが、とても重要になってきます。